LINE登録はこちら

お知らせ
News

【イベント報告】移住で、キャリアもライフスタイルもより豊かに!

7月30日(土)に開催された「WOMAN EXPO OSAKA 2016」で、福井県越前市の魅力を紹介するセッション「女性が輝くモノづくりのまち~子育て・教育環境日本一へ~」が行われました。女性にとって働きやすい環境が整っている越前市の魅力やキャリアチェンジをテーマに話が展開されました。

女性の働きやすい環境が、越前市の魅力

 共働き率全国一位の福井県にあり、越前和紙・越前打刃物・越前箪笥などの伝統工芸で知られるモノづくりのまち・越前市。待機児童ゼロ、子育てへの手厚いフォローなど、女性が働きやすく暮らしやすい環境と制度が整っています。セッションでは、越前市からお招きした三木あいさん、古賀さやかさんが登壇し、越前市の魅力について語ってくれました。

自分らしく仕事が続けられる場所へ

 三木さんは、「Uターン」として越前市に移住しました。ニューヨークの美大で3年間勉強した後、GAPやオールドネイビーなどの洋服のテキスタイルデザイナーとして5年間働き、2006年に生まれ育った越前市に戻り、ニューヨークで出会った夫と6歳の子どもと暮らしています。自分の仕事や暮らしをより豊かにするために必要だったと言います。

「18歳の時に地元を離れていましたが、その時から帰ってくることは私の一番の目標でした。確かに、ニューヨークの暮らしは自分に合っていましたし、刺激的で大好きな街です。でも、将来は自分も子どもも生き生きと楽しく過ごせる環境で、仕事を続けるのが一番いいなと思っていました。その場所が、私にとってはふるさとの越前市だったんです」(三木さん)

 自宅を仕事場に、ニューヨーク時間に合わせて夜の10時から朝8時までスカイプをつないだ状態で、現地のオフィスにいた時と同じように仕事を続けているそうです。また、最近は子育ての時間確保も考えて、ニューヨークの仕事を減らしつつ、メインを地元の仕事にシフト。「越前市おある丹南地域は、包丁、和紙、漆器といった地域産業が盛んなので、それらのお店のブランディングを受注し、ロゴやグラフィックデザインなどを手がけています」(三木さん)。

 越前市の子育て環境や支援体制にも満足しているそう。「子どもの一番のお気に入りは田んぼや川。のびのび遊んでいる様子を見ると、親である私自身も気持ちがラクでいられて、とてもいい環境です」(三木さん)。ワーキングマザーとしてうれしいのは、小学校の学童保育が充実している点だそう。延長保育にも対応してくれ、体育館がついているので、雨の日でも思い切り遊べるのだとか。「中学生が赤ちゃんとの触れ合いを通して、命の大切さや家族の中での自分の役割などを学ぶ『赤ちゃんだっこ事業』という取り組みもあります」(三木さん)。

ふるさとにUターンしたグラフィック・テキスタイルデザイナーの三木あいさん

雇用環境の良さが移住の決め手に

 古賀さんは、熊本県出身で、Iターンで越前市に移住。会社員時代にマスコミの専門学校に通い、福岡県のコミュニティFM局にフリーのラジオパーソナリティーとして転職しました。その後、転勤族の夫との結婚を機に、いくつかの地域で仕事をしてきました。佐賀県の地元観光協会で、観光案内のほか、旅館組合の事務局業務、外国人観光客の誘致活動などに携わってきました。

 古賀さんが、縁もゆかりもない越前市に移住したのはなぜなのでしょうか。「雇用環境の良さこそが、越前市への移住を決めた理由だったんです。有効求人倍率が、私が住んでいた、とある街では0.8倍のところ、越前市のある福井県は1.5~1.8倍。雇用形態や職種が多岐にわたっていて、ここならば個人のキャリアやライフスタイルに合わせた仕事が必ずあると確信しました」と古賀さん。

 夫と越前市を旅行して「素晴らしいところだ」と実感したことも、後押ししました。

古賀さやかさんは越前市にIターンした「LOCOガール」

「なんといっても、自然環境と美しい街並が素晴らしい。蔵の辻というスポットに代表される伝統建造物もたくさんあり、街歩きが本当に楽しく、趣味のランニングも大いに満喫しています。伝統工芸の街というのも魅力で、1500年の歴史を持つ越前和紙は、オランダの画家・レンブラントも使用したといわれています」(古賀さん)

 移住する人に対するサポート体制については、「UIJターン就職奨励金制度、新婚夫婦の家賃補助制度など、移住者のニーズに沿った制度が整っています。交流面のサポートもあり、市職員のUIJターン経験者によって構成される、市の行政組織に含まれないバーチャルな課『IJU課』がSNSで情報を発信したり、移住者が越前市になじめるようなイベントを開催したりしています」と古賀さん。

自分の意志で住む土地や生き方を決める「LOCOガール」を応援

 日経WOMANは生まれ育った土地にUターンするだけではなく、縁もゆかりもない都市に大都市から移住したり、オンとオフで都会暮らし&田舎暮らしを使い分けたり、自分の意志で住む土地や生き方を決める女性たちを「LOCOガール」と名付けて応援しています。

 「子育てしながら働いている女性なら、子どもに『ごめんね』と謝りながら仕事をしてきた経験があると思います。仕事を続けることで自分も輝き、子どもも幸せでいられる環境ですよ」と三木さん。そして、「大阪駅から越前市の武生駅まで、特急サンダーバードでわずか1時間40分。まずは気軽に遊びに来てください」と古賀さん。移住によって、自身のキャリアやライフスタイルを大きく変えた二人の女性は、まさに「LOCOガール」の身近な好事例でした。

文/井上麻理子 写真/水野真澄